こんにちはエイプリルフールのけんぽくです。
今日はホイールについての超主観インプレ!
そこそこ長文ですが嘘偽りなく2年間の感想を書いています。
どうぞお付き合いください!
カーボンクリンチャーホイール
2012年頃から徐々に市場に出回るようになり、
今では各ホイールメーカーがこぞってリリースするようになりました。
最近では10万円以下のカーボンクリンチャーも見かけるようになり、
かなり市民権を得つつあるようです。
ですが、このカーボンクリンチャーが出始めの頃に指摘されていたのは、
その重量に加えて機材としての信頼性でした。
ブレーキ熱によるリムの破損。
走行中のホイール破損は、最悪命に関わる重大な事故の引き金となります。
各社試行錯誤を繰り返していた時期にカーボンリム+アルミコアという
ユニークな構造でこの弱点の克服を目指したMAVICの意欲作が「COSMIC CARBONE 40C」です。今日は、カーボンクリンチャー黎明期に生まれた
この「COSMIC CARBONE 40C」について、
2年間使用してみた上での超・主観インプレです。
テクノロジーについてはシクロワイヤードさんの記事をご参照下さい。
非常に詳しく解説されております。
https://www.cyclowired.jp/microsite/node/103848
https://www.cyclowired.jp/microsite/node/104106
https://www.cyclowired.jp/microsite/node/104860
COSMIC CARBONE 40C(以下コスカボ40C)を購入したのは約2年前の2016年春。
それまで使用していたアルミホイールのリムにクラックが見つかり(後に勘違いと判明・・・)、
「じゃあホイール買うか!」的なよくわからないノリでカーボンホイールを探し始めました。
そんな中、目に入ってきたシクロワイヤードさんの特集記事。
MAVICの掲げる、「ホビーレーサーのための、初めての信頼できるカーボンクリンチャー」
は私にとって非常に魅力的に映りました。
「とりあえず、これ一本でなんでもできる」
というのが当時の私のホイール選択のテーマでしたし。
それに加えて、兎にも角にもカッコいい。
もう、それだけで買ってもいいくらいカッコいい(笑)
ですが、「カーボンホイールなんて早々買えるもんじゃない。ゲテモノ摑まされたらたまったもんじゃない。」
と、思ったのも正直なところ。
カーボンクリンチャーのメリット・デメリットを比較していきます。
メリット
- 練習もレースもこれ一本
- タイヤの選択肢が多い(拡張性の高さ)
- トラブル対処のし易さ
- タイヤ、チューブ等のランニングコストの低さ
デメリット
- 機材としての信頼性(熱変形による破損リスク、チューブの破裂、ブレーキ性能等)
- 重量
- 値段が高い(高性能アルミと比較)
他にも色々検討しましたが忘れてしまった・・・。
で、結論からすると私のところにコスカボ40Cが嫁いできたわけです。
特に、トラブル対処のしやすさやタイヤの選択肢の多さは私にとって魅力的な要素でした。
ホイール+チューブ+タイヤを1つのシステムと見立てた場合、
シチュエーションに応じて組み合わせが変えられるのは大きなメリットです。
チューブラーじゃあなかなかそうはいきません。
加えて、常用していればブレーキシューをいちいち交換しなくて済むのも良い点。
あれ結構な時間かかりますからね。
しかし当時、周囲ではカーボンクリンチャーについては懐疑的な意見が多かったのも事実です。
重いですしね。
ところが、実際使用してみると案外なんでもこなせるじゃありませんか。
次はシチュエーション別に見た、コスカボ40Cのインプレについて記していきます。
ステッカーは反射素材となっています。これもまた購入のポイントに・・・。
ヒルクライム
コスカボ40Cの公式重量は1,545g。
決して軽いとは言えません。
軽さだけで言えば、KSYRIUMやRACING ZERO、以前私が使用していたEASTON EA90SLXの方が軽いです。
ですが6%程度までの緩斜面であれば不思議とスルスル登っていきます。
恐らくリムの剛性の高さからくるものなのでしょうが、
2年お付き合いした今でもはっきりしたことは分かりません。
いわゆるMAVIC特有の「乗って軽い」現象が発動してあまり負担に感じないのです。
流石に10%を超えるような急勾配では辛いですが、
ダンシングで捩れるようなこともなくしっかりと登っていきます。
1,000mを超えるようなヒルクライムレースでも問題なく使用できますが、
クライマーの方にはこのホイールはお勧めできません
ぶっちゃけTUや高性能アルミ買った方が、このシチュエーションの場合幸せになれると思います。
クリテリウム
元々の剛性に加えリム内部にポリタンフォームが充填してあるだけあって、
ホイール自体の剛性は高めです。
しかし、コーナー立ち上がり等の加速性能はやや穏やかです。
RACING ZEROのように暴力的に加速するのではなく、
スーッとリニアに加速していきます。
高速巡航は40mmハイトだけあって楽。
単独走でも40km/hを維持することは難しくありません。
集団内で脚を溜めつつ、
抜け出しからの単独走みたいなシチュエーションでは力を発揮してくれると思います。
あとはロングスプリント。
ゴール前のスプリントでガツンと踏んでギュンギュン加速していく、
ってイメージでは無いかもしれませんが、スーッと伸びる加速感は非常に気持ちがいいです。
ロングライド
多分このホイールが一番得意にしているシチュエーション。
特に高速ロングライドやエンデューロはどストライクじゃないでしょうか。
登りもある程度こなせ、高速巡航も得意です。
下りでは空力性能の良さからか、脚を止めてもガンガン加速していきます。
加えて乗り心地の良さ。
デフォルトで装着されているMAVIC謹製タイヤYKSION。(中身はハッチン・・・
この組み合わせは恐ろしく乗り心地が良いです。
路面から伝わる不快な振動はかなり軽減され、非常にシルキー。
ロングライドやエンデューロにおいて、
路面から伝わる振動は地味にストレスや疲労が溜まりますからね。
現在私はcontinenntalのSUPER SONICを使用していますが、
YKSIONには劣るもののかなり良好な感じです。
軽量タイヤと軽量チューブを組み合わせることで
ある程度どんなシチュエーションにも対応することができるでしょう。
また、ブレーキ性能もかなり高く非常にコントローラブルです。
耐久性についても申し分ないと思います。
なにを隠そう私、体重が80kg近くあります。
サイクリストとしてあるまじき数字ですが、痩せないもんはしょうがない。
そんなどすこいサイクリストですが、
購入する際に懸念されていたブレーキ熱によるリムの熱変形は今のところ発生しておりません。
1,000m級のヒルクライムレースでの下山の際も特段問題なく行えております。
しかし、リム温度が上昇し始めるとブレーキ音が変わりますので、
そうなった場合は前後ブレーキを交互に使用するなどして気を配ってあげると長くお付き合いできるでしょう。
超・客観インプレ
ここまで私の超・主観でコスカボ40Cの良いとこ、悪いところを記してきましたが、
私の周囲にいるサイクリスト達の意見も記していきましょう。
とある知人(スプリンター)は「硬いけど、ガツンとは加速できないね。
ガン!と踏んでギュン!!とかは苦手だけど、踏みやすい。」
また別の知人(ツールド沖縄210km完走)は
「立ち上がりもっさりだけど、完走狙いとかならツールド沖縄210kmでも使えそうな感じ。」
またトラック競技出身の知人は「バリバリのレース機材じゃない。でも、いろいろ使い勝手良さそう。」
と、異口同音ですが私と似たような感想でした。
まとめ
カーボンクリンチャーホイールが世に出回り始めた2013年にリリースされたこのコスカボ40C。
純粋なフルカーボンクリンチャーではないものの、
MAVICの掲げた「初めての信頼できるカーボンクリンチャー」
というコンセプトは間違っていなかったと実感出来ます。
何せ、体重80kgの私が1,000m以上下っても壊れていないんだもの。
現在はワイドリム、フルカーボンリム化されたものがリリースされており、
さらにはチューブレス化まで果たされて旧型感は否めませんが、
昨今のカーボンクリンチャーホイールの進化の礎となった逸品と呼んでよいのではないでしょうか。
今なら比較的お安く手に入りますし・・・( ;∀;)
特定の分野に特化するわけではなく、トータルバランスに優れ、かつ耐久性も高い。
日々のトレーニングやレース、ロングライド。
一本のホイールと長くお付き合いされる方なら、
この「COSMIC CARBONE 40C」はとても良い相棒になってくれると思います。

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